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記事【対談インタビュー】栗山秀作×葉月つばさ
撮影した栗山秀作さんと、モデルを務めた葉月つばささんに、デジタル写真集「少女は嫌いな夜街で息をする」の撮影を振り返ってお話ししていただきました。
撮影するにあたって
栗山:まず毎回違うことをやりたいっていうのはあって。
つばさちゃんと話してる時に、まだ東京に馴染めないとか、特に人が集まるような夜の街はあんまり得意じゃないって言ってたんだよね。
葉月:はい、苦手なんです。人が多いところとか、私なぜか絡まれることが多くて(笑)
そういう話をしてたら、じゃあ嫌いなテーマで今回撮ってみようかって。
栗山:大好きな場所で撮るっていうのも一つの撮り方だけど、敢えて苦手な場所で撮らせてもらったらどういう風になるかなっていうのが入り口だったね。
葉月:しかも徹夜で撮影は初めてでした。
栗山:僕も徹夜で撮るのは初めてかもしれない。
葉月:ちょっと眠い目こすりながら頑張りました。(笑)
栗山:自然光のないところで撮影っていうのは僕自身あんまり得意じゃないっていうのもあって、ある意味チャレンジでした。
早朝のラストカットはなかなか撮れない表情でしたね。
葉月:一睡もせず朝陽の中撮影するのは新鮮でしたよね。
栗山:つばさちゃんとの作品撮りって四回目だったけど、今までは建物の中とか、公園でもあまり人がいなかった場所だったけど今回は渋谷のど真ん中だったしね。
葉月:人の視線をあんなに感じたのも初めて。
ちょっと恥じらいが出ちゃって。
栗山:リーゼント風の髪型で衣装はスカジャンだったし。
葉月:そうですね。男装面白かったです。
人の視線が集中する撮影だったけど、心まで強くなれた気がして。
私今カッコいいから大丈夫!って。
撮影中のコト
栗山:誰の時でもそうだけど撮影前って結構考えるんです。
撮り始めてから、いい意味でも悪い意味でも設計図通りにならない時というのがある。
でも、つばさちゃんの場合は設計図がいらなくなるというか。
葉月:撮られてる時は栗山さんのテンションがいい感じになってくるので、
そうなるともう自分で好きなように動いていこうってなります。
こういうのはどうかしら?みたいな感じで。
栗山:それに自分の想像を超える表現が出てくるので、方向修正することもないかな。
葉月:栗山さんからあんまり指示されることがないので、そういう意味ではすごく自由に動きやすいなって感じてます。
いい反応をもらえるとすごく楽しいので。
栗山:なんか分かりやすいって言われます。(笑)
葉月:栗山さん分かりやすいですよ!あんまり良くないんだなって時もすぐ分かります(笑)
栗山:プレッシャーって感じたりするの?
葉月:私、毎回撮影する時に「絶対いいものを残さなきゃ」っていう気合いがあるので撮影中にプレッシャーに押されることはあまりはないですね。
ただ撮影の前は緊張します。
栗山:そうなんだ!
葉月:撮影の前とか結構寝れなくて。毎回3時間ぐらいしか寝れずに撮影に行くんです。
栗山:毎回?それは知らなかった。全然緊張してる感じがないよね。
葉月:栗山さんは緊張しないんですか?
栗山:いや、ちゃんと緊張しますよ。ワンカットが始まるまでは。
葉月:それってどういう緊張なんですか?
栗山:つばさちゃんの場合はもう何回も撮ってるじゃない。
より前回を超えないとっていうプレッシャーもあるし、ワンカット撮り始めるまでは頭で考えてたり。
葉月:なるほど。
栗山:でも撮り始めちゃうと逆に考えなくて済むというか。
つばさちゃんはスタートした瞬間にパっと世界に入ってくれるから僕は助かってる。
葉月:確かに撮影のモードにすぐ入れるのは自分でも思います。今回は衣装の力も大きかったです。
大切にしていること
葉月:撮影の時だけはドラマでいう主役のヒロインで、私は今その主役の位置に属してるって毎回思ってるんです。
栗山:あの時間は主人公なんだね。
葉月:そうです、もう今の自分が一番なんだっていう気持ちで。
栗山:僕はそんなつばさちゃんに対して、彼女の表現に感動して触発されてシャッターを押してるだけというか。
もう頭では考えてないですね。
ただ、どういうつばさちゃんを届けたら、見てくれる人に喜んでもらえるかなとは考えてはいます。
葉月:私は撮影されてる時は自分の中から溢れてくるものを伝えようとしてるので、それをいかに撮ってもらうかってことをいつも大切にしてますね。
栗山:僕が感じることを言うと、つばさちゃんはあんまり頭で考えてない気がする。
そこがいいというか。
ここで冷静に話してるつばさちゃんとは本当に別人だよね。
葉月:確かに頭で考えてることはそんなにないですね。
撮影後に「ああすれば良かった」とか反省みたいなものも不思議となくて。
栗山:うん、わかる。現場の仕切りとか段取りとかで反省することはあっても、撮影に関してはその時に全てを出しているんだよね。
葉月:本当にそうです。
撮影してる時に特に感じるのは「私ってまだちゃんと必要とされてるんだ」っていうのはしみじみ感じてて。
ちゃんと今生きて活動できてる、よかったってすごく思います。
栗山:生きてる実感。
葉月:本当に思いますよ。
撮られている時が一番、自分が必要とされてるって実感できます。
栗山:それはすごく素敵だね。
撮影中にあんなにいい表情になるっていうのはそういうことだったのか。
葉月:私基本的に撮影は暖かい季節しかやらないようにしていて、撮影がない時は自分の執筆活動をしているから家にこもっていることが多いんです。だから、本当に人と会わなくなっちゃう。
だからこそ、撮影で感じられる「生きている実感」を得られるのかもしれないです。
栗山:つばさちゃんはコラムを書いてるよね。
葉月:今はエロまんが系のコラムの連載を抱えてるので頑張ってます!
でもそれ以外にも自分の創作をやりたいなって思っていて。
栗山:物を創る仕事が好きなんだ。
葉月:絵や文章もそうだし、何かを創る仕事が好きですね。
今後は執筆活動も含めたクリエイター関係の仕事を増やしていきたいんです。
栗山:僕もつばさちゃんの活動の幅が広がっていくのを楽しみにしてます!
印象に残ったシーン
葉月:私だったら個人的にはドレスが特に印象に残ってまして。
あの撮影場所がすごくきれいだったんですよ。
栗山:そうだね。
葉月:ドレス着てあそこを走ってるときに、結婚式から逃げ出してるみたいな感じになってるなと思って。
栗山:純白ドレスじゃなくて黒ドレスでね。
葉月:悪い花嫁って感じですごく印象的です。
栗山:僕も黒いドレスのつばさちゃんが新鮮で印象に残ってます。今まで見たことがないつばさちゃんだった。
でも全部撮り終わってから思うと、制服がやっぱり一番僕の中では残っているかな。
つばさちゃんのど真ん中ってこれなんだろうなって。
葉月:お仕事でいろんな衣装を着させてもらいますけど、制服着てる時が一番個人的にはしっくり来てます。
栗山:しっくりくるっていうのは何が理由なんだろうね?
葉月:自分の中では制服が戦闘服なんです。グラビアの世界にいろんなモデルの方々がいる中で、これだけは負けないぞって。
写真集について
栗山:今まで一緒に作った作品は、僕とつばさちゃんが好きなジャンルで、好きな世界観だけで作っていたから、
今回はいろんなことにチャレンジして、そしてこれがどういう反応をいただけるか
ちょっと楽しみです。所謂「葉月つばさ写真集」という括りではないから。
葉月:半分怖いけど半分楽しみですよね。
栗山:半分怖い気持ちもあるね。(笑)
でも新たな魅力に出会えるんじゃないかなって思います。
葉月:衣装やメイクも、そして撮影した場所もテーマも、今までにない新しさがありますよね。
栗山:新たなことに挑戦できたし、つばさちゃんの魅力をぎゅっと詰め込みました。
つばさちゃんのファンの方はもちろんですが、初めて見ていただける方にもぜひ楽しんでいただきたいです!
葉月:私も普段自分がやらないような表現をたくさんできたので、
そういう新しい自分を見てほしいなって思います。
そしていつも応援ありがとうございますと伝えたいです。
ぜひ、「少女は嫌いな夜街で息をする」を楽しんでください!
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